top of page
執筆者の写真登 渡辺

EdgeTech+2024に行ってきました!(前編:モデリング)

更新日:12月3日

2019年11月のET2019に行ってから5年。コロナ禍も明け、久しぶりに名前が変わっていた組込みの展示会”EdgeTech+2024”(横浜パシフィコ)に行ってきました。

この展示会、コロナ禍の2020年はオンラインのみ開催、2021年からはリアル開催も再開し、名前もET202xからET&IoT展、そしてEdgeTech+展に改名されてきました。現在では、組込みやEmbeddedって名前では対外的?ビジネス的?に通用しなくなっているのかもしれませんね。ITシステムのEdgeに位置する、際にある技術として『EdgeTech』って表現して、クラウドを中心としたITシステムから見て、センサーを使った現実世界のデータ化と、アクチュエーターを使った現実世界への反映として『立ち位置を説明』しないとならないのでしょうね。

自動車のSDVに関して講演会を聞いていると『組込み』『組込み』って連呼されるんだけど、社会的には『組込み』では通用しないってことなんしょうか・・・。


まず最初に足を運んだのはパシフィコ横浜の一番奥で開催されていた『ETロボコン2024チャンピオンシップ大会』。私が2015年まで副実行委員長を務めていた『ETロボコン』も2002年から継続しており、20年を超え続くロボコンになってます。組込みソフトの人材育成をこんなに続けているってスゲーなと感動しつつ、会場に溢れる人たちを見ながらひとり涙してました。



このETロボコンもSDVで盛り上がる自動車業界のソフトウェア開発人材育成に貢献してきたと自負してます。参加チームやスポンサーを見れば一目瞭然です。このロボコンは、組込みソフトウェア開発のモデリングスキルを、実機での競技と、設計での設計図審査によってスキルアップの機会を提供しています。競争した結果だけでなく、設計の内容も評価対象ってのがミソであり、人材育成に大きく繋がります。

オブジェクト指向を代表とする構造と振る舞いのモデリングと、MATLABを代表とする連続する物理系のモデリングの両方をバランスよく組み合わせないとならないあたりが絶妙なコンセプト。

SDV時代になり、ハードウェア的なECUの配置から設計されてきた自動車システムが、ソフトウェア的なモデリングから始め、最適な機能配置を実現することが求められています。既存のECU配置前提でソフトウェアをOTAで更新できるだけではSDVじゃないですよね。こんな時代に、ETロボコンでモデリングを学んだエンジニアが活躍してくれることを願っています。


私が最近、副理事長に就任したSESSAME(NPO法人組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会)では、このモデリングの教育について長年取り組んできました。10月に開催したメラー氏を招いたセミナーはDigitalTwinの話をしましたが、根底にはモデリングが必要って話になるわけで。C言語などのプログラミングって粒度ではなく、モデリングというもっと高い粒度で、いろいろなViewでソフトウェアを分析して設計すること。今回のEdgeTech+を徘徊しながら、このあたりについてどこまで現場は取り組んでいるのだろうか?という観点で徘徊してきました。


会場では生成AIだ、セキュリティだ、OSSだと。組込み開発特有の話では機能安全やトレーサビリティの商品やサービスが目立ちました。モデリングという観点では、ブースというかエリアが大きすぎて、パッと見た目はモデリングと関係なさそうな『JAMBE(一般社団法人MBD推進センター)』が出展していました。


JAMBEについて詳しくはWebサイトを見ていただきたい。自動車開発におけるプラントモデルなど見ていると、ここまでモデリングしていて、ここまで共有や標準化しているのかと勉強になります。逆に既存の自動車というシステムに関するモデリングがここまでされている状況においては、SDVにおいて新たなアーキテクチャの誕生ってあるのだろうか??と考えてしまう。最適化という観点では、既存システムのモデルが存在することは、リファクタリングなどができるメリットが生じると思われ。まぁ、自動車というドメインは専門ではないので、多くを語ると刺されそうなので、この領域に関してはこれくらいにしておきます。


長くなりましたので、ここまでで前編として一旦締めて、続きは後編で。


閲覧数:7回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comentários


bottom of page